DD(デューデリジェンス)
買い手が会計士・弁護士・コンサル等を起用して、対象会社の財務・法務・税務・ビジネス・労務・IT等を詳細に調査する買収前精査。簿外債務・偶発債務・許認可リスク・契約上の問題等を発見し、譲渡対価・条件・リスク配分の判断材料とする。中小M&Aでは1〜2ヶ月(小規模で1〜2週間)が標準的な期間。
M&AのDD(デューデリジェンス)に関連する用語を整理します。実務的な進め方はDD・PMI支援もご参照ください。
買い手が会計士・弁護士・コンサル等を起用して、対象会社の財務・法務・税務・ビジネス・労務・IT等を詳細に調査する買収前精査。簿外債務・偶発債務・許認可リスク・契約上の問題等を発見し、譲渡対価・条件・リスク配分の判断材料とする。中小M&Aでは1〜2ヶ月(小規模で1〜2週間)が標準的な期間。
対象会社の事業・市場・競合・KSF・成長性・PMIリスクを分析するDD。戦略コンサル・M&Aアドバイザーが実施。市場規模・成長率・顧客分析・サプライヤー分析・主要KPIの妥当性検証・シナジー仮説検証等を行う。費用相場200〜1,000万円、期間3〜6週間。
対象会社の財務状況を詳細に分析するDD。会計士・税理士が実施。実態純資産・正常収益力(QofE)・キャッシュフロー・運転資本・簿外債務・偶発債務・税務リスクの精査を行う。中小M&Aでは決算書と実態の乖離(役員報酬・私的経費・関連会社取引等)の洗い出しが特に重要。費用相場100〜500万円、期間2〜4週間。
対象会社の法務状況を精査するDD。弁護士が実施。株主関係・契約関係(CoC条項含む)・許認可・知財・訴訟・労務・規制対応等を網羅的に確認する。費用相場100〜500万円、期間2〜4週間。
対象会社のIT環境・システム構成・運用体制・サイバーリスク・ライセンス保有状況・IT投資計画を精査するDD。IT専門コンサルが実施。デジタル前提のビジネスや、SaaS・受託開発などのIT業種では必須。費用相場100〜500万円、期間2〜4週間。
対象会社の税務リスクを精査するDD。税理士が実施。過去の税務調査履歴、申告書の妥当性、移転価格・国際課税リスク、税務上の繰越欠損金、税効果会計の妥当性等を確認する。FDDの一部として実施することも多い。
対象会社の労務リスクを精査するDD。社労士・弁護士が実施。未払残業代、社会保険・労働保険の適正加入、就業規則の整備状況、労使トラブル・係争、ハラスメント案件等を確認する。費用相場50〜200万円、期間2〜3週間。
対象会社の環境関連リスクを精査するDD。環境専門会社が実施。土壌・水質汚染、廃棄物処理、PCB・アスベスト等の有害物質、環境関連法令の遵守状況を確認する。工場・倉庫・古い建物を保有する企業では必須。費用相場100〜500万円、期間3〜8週間。
対象会社の表面的な利益が、どの程度の質と継続性を持つかを分析するFDDの中核作業。一時要因(資産売却益・特別損失)、非経常項目(保険金収入・補助金)、関連会社取引、収益認識の妥当性等を調整し、正常収益力を算定する。
DDで開示する文書を一元管理するオンラインプラットフォーム。アクセス権限・閲覧記録・ダウンロード制御を備え、複数買い手による並行DDや遠隔DDを可能にする。Intralinks、Datasite、Firmex等の専用サービスが広く使われる。
M&Aの対価決定スキームの一つ。基準日(通常はSPA締結直前の決算日)時点での貸借対照表をベースに対価を確定し、基準日以降の価値変動は売り手の善管注意義務違反等がない限り買い手に帰属させる。クロージング調整不要で取引が単純化される利点があるが、基準日からクロージングまでの期間管理が重要。
クロージング日時点の純資産・運転資本・ネットデットを実測し、SPAで定めた基準値との差額を譲渡対価で調整するスキーム。ロックドボックスの反対概念。価値変動の正確な反映ができる一方、調整実務の煩雑さと事後紛争リスクがある。
貸借対照表に計上されていない、潜在的または認識漏れの債務。未払残業代、退職給付債務の未認識部分、係争中の損害賠償債務、保証債務、リース債務等。中小企業のFDDで頻繁に発見される論点で、表明保証・補償条項の対象になる。
現時点では発生していないが、将来一定の事象が起これば発生する可能性のある債務。係争中訴訟、保証債務、製造物責任、環境責任、税務上の不確実なポジション等。簿外債務と並んでDDの主要論点。
対象会社の経営層が買い手候補に対して、事業内容・戦略・KPIを直接説明する場。DD初期に実施されることが多く、書類では伝わらない経営の質・コミットメント・人物面の評価機会となる。買い手の経営者と売り手経営者の相性確認の場でもある。